その2 手書き文字の戦い

カリグラフィー好きの皆様こんにちは

昨日からの続きで
手書き文字の戦いの歴史の解説と補足です。

15世紀初頭の活版印刷技術導入で
手書きが廃れていく事になりますが
それにはマルチンルターの宗教改革も
拍車をかけた事でしょう。
教会へ通うより、聖書の重要性を説き
聖書のドイツ語訳を出版した事により
印刷が多くの人に普及していきます。

そして時代は移り変わり
18世紀中頃 
更に文字のみならずあらゆる手作業が機械に取って変わっていきます。
いわゆるイギリス産業革命です。

どんどん進むオートメーション化の中、
大量生産 粗悪なコピー製品などに
抵抗感を感じていた芸術家達の間では
丁寧で美しい手作業の世界を見直そう!
という気風が高まります。それは
ウィリアムモリスを中心とした
「Arts&Crafts」運動と呼ばれています。

彼らの作り出すものは手作りで値段も高い。
でも今で言う「作家もの」と考えれば
分かりやすいでしょう。

*ウィリアムモリスの図柄は
壁紙としてご覧になった方も多いはず。
現在も世界中の人々に愛されています。

モリスの壁紙。鳥やアザミなど自然な柄を
モチーフ化し商業デザインとして確立した。↓

そして
モリスの運動に影響を受けた人物が
現れるのですが、、、

カリグラフィーの祖と呼ばれる
エドワードジョンストン
です。

彼は昔の書物から美しい文字を拾い集め
書き方の手法を研究。カリグラフィーのテキストを編纂し、大学で教鞭をとります
当時 珍しい授業として近隣ヨーロッパ各国から学生達が集まり、彼の教えを受けます。
その彼らが また国に戻ってカリグラフィーを伝え その美しさを広げていくのです。

エドワードジョンストン(1872〜1944年)
ジョンストン氏は
Londonの地下鉄マークで有名



このように
何度かの手書き文字の危機がありつつも
現在まで文化が残っているのは
手書き文字の美しさに気付いた人々が
立ち上がってくれていたからなのです。


本日はここまで。
続きはまた( ´ ▽ ` )ノ

’魅せるカリグラフィー'

ヨウコフラクチュールでした🌟





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