講義その3:現代のカリグラフィー
本日は前回までの歴史上のカリグラフィーの
流れを受け、現代におけるカリグラフィーの位置付けを考えてみましょう。
現代のカリグラフィーは
「文字本来の役割である
伝達機能
➕
人を感動させたり驚かせたりする
芸術性」
という形で、以前の
'神の教えを文字に書き写す'
から、ART、商業デザインへと多様化していきます。
もちろん、カリグラフィーも
書道の"道"の意味する作法、すなわち
書く姿勢や儀礼を重んじるものもあり
しかし一方で 書き順など関係なく絵のように個性を描いていくものもあります。
伝統を忠実に書き写す' 写字'として
文字の美を目指すのか?
自由な流儀で感情を表現する
現代'ART'として文字の美を目指すのか?
によっても学び方が違ってくるでしょう。
一口に「カリグラフィー」
と言っても その概要は様々であり
決してお習字という枠にとらわれない分野である事を認識していただければと思うのです。
それではここで
現代のカリグラフィーを画像と共に
ご紹介していきます。
カタログ、社名ロゴ、商品ロゴ、ショーウィンドウ、写真集、賞状
百貨店カタログ
「プロポーズの言葉で縫ったドレス」
会社ロゴ (スウィートリングス)
銀座ミキモト ショーウィンドウ
商品 シェイクハンドル
藤川靖彦写真集(サバンナホットライン)ロゴ
日本時計士会 資格証書
このように色んな場面でのカリグラフィーをご覧頂きましたが
「いやしかし、パソコンでもデザイン出来るし手書きの必要性は無いのでは??」
との疑問が起きる方もいらっしゃるかもしれません。
確かにパソコンだけでも成立するものかもしれませんが
カリグラム(文字で形を造る)やリガチャー(文字の連結)などの技法は手書きから生まれたものであり、
カリグラフィーを学ぶ事でデザインの幅が広がる事は、間違いないと言えるでしょう。
更に言えば、
手書き文化の対極と位置付けられるI T業界においても、
その代表格であるスティーブジョブズは
カリグラフィーの必要性を説いているのです。
本日はここまで😉
次回は スティーブジョブズの言葉もご紹介しながら
IT とカリグラフィーの共存、
カリグラフィー文字の発展性についてお話ししていきます。
どうぞお楽しみに🌟
’魅せるカリグラフィー'
ヨウコ フラクチュールでした( ´ ▽ ` )ノ
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